2017年05月11日

つばき「花火」

「不安な夜はそばにいよう」

積極的に励ましたり勇気づけたりするわけでもなく、ただ「そばにいよう」と声をかけるやさしさ。
人間的な愛や強さがこのフレーズに凝縮されているような気がします。
自分自身も経験しているからこそ、人が苦しんでいるときにどうしてほしいかがわかるんですよね。
「季節はずれの花火をしようぜ」
という提案も、相手を和ませるための気遣い。
それは気休めにしかならないかもしれないけれど、「どんなに今が悲しくたって永遠じゃない」。
人の痛みや苦しみがわかる人間だからこそ言える言葉だと思います。

生きていく中でどうしても付きまとうネガティブな感情。
そんなネガティブな感情を絶望的なほどに徹底的に描きだす詞。
だからこそ、その中でのかすかな希望の存在にリアリティが生まれてくるのが、つばき一色徳保の詞の魅力かなと思います。

彼が生前最後にライブで歌った楽曲が「花火」だったそうです。
自分自身が闘病中で大変な時でも、最後まで「季節はずれの花火をしようぜ」という人への気遣いを忘れることのなかった姿が胸を打ちます。
彼が楽曲に込めた優しさは、これから先もずっとリスナーの心に届くはず。



つばき「花火」
2006年2月8日リリース
シングル

花火 - つばき
花火 - つばき
posted by なっくる at 23:24| Comment(0) | MUSIC LIFE | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月01日

THE POSTMEN「The Bag」

朝出かけていく時に、その日の予定をすべて詰め込んで持っていくカバン。
いつもそばにあって、その日1日の楽しかったことや辛かったこともいつも見守ってくれているような存在。
カバンを見たらその人の人生がわかる、
と言ったら大げさかもしれないけれど、カバンにはその人の毎日の出来事がしみ込んでいっているような感覚がします。
この前放送していたドキュメント72時間(ネットテレビの設定済みなので、中国でも日本のテレビをリアルタイムで試聴できるのです)では、カバン屋が舞台になっていました。
新生活スタートというタイミングもあって、カバンを買っていく人たちのそれぞれのドラマを垣間見ることができて、感動させられてしまいました。
ドキュメント72時間で感動して泣いてしまうのはいつものことですが。

私自身も、新たな地で新たな仕事を始めたばかりですが、なかなかうまくいかないことも多くて、くじけそうになることも多い毎日。
でも、朝が来たら気分をリセットするように心がけています。
そんな時に、心の中で応援してくれる楽曲がTHE POSTMEN「The Bag」。
これからカバンを持って仕事に行って、今日も1日頑張ろうって思えてきます。

「当たり前のことを ただモクモクとやろう
重要なことはそれさ 忘れないでおこう」

自分の力ではどうすることもできなさそうに思える困難なことに出会ったとしても、分析してみると実は単純なことが絡み合って一見困難に見えているだけのこともあったりするんですよね。
だから、重要なことは、「当たり前のことをただモクモクと」やること。
自分の中のテーマソングとして、くじけそうな時にもいつも応援してくれるフレーズです。



THE POSTMEN「The Bag」
1996年6月1日リリース
シングル
The Bag - THE POSTMEN
The Bag - THE POSTMEN
posted by なっくる at 23:58| Comment(2) | MUSIC LIFE | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アンテナ「バースデー」

「仙台のスピッツ」

なんていうキャッチコピーを勝手に付けて以前から応援しているバンド、アンテナ。
仙台を拠点として活動を続けている男性4人組バンドですが、このバンドの魅力は何と言ってもスピッツに例えたくなってしまうほどの楽曲の良さ。
普遍的なポップスを作るセンスは、最近の若手バンドの中でもトップクラスだと思います。
特に大好きな曲が「バースデー」。
イントロの時点から始まる、切なくてどこか退廃的なムードがたまらなく好きです。
そこに加わってくる、ボーカル渡辺さんのちょっとハスキーで切ないハイトーンボーカルが楽曲の世界観にピッタリ。
切ないムードの中で、「朝日がまだまだ僕らのこと待ってる」という、新たに生まれ変わる希望を歌った歌詞が映えてきます。
歌声を草野マサムネに変えて脳内再生してみるとものすごくしっくりくるので、みなさんも是非やってみてください。
アンテナのライブでこの曲聴いていると、渡辺さんの顔がだんだん草野マサムネに見えてくるほどです。

現在の日本の音楽シーンってどうしてもライブ至上主義的なところがあって、フェスでおなじみのライブキッズ御用達のバンドばかりにスポットライトが当たりがち。
CDが売れない時代に収益源がライブにシフトするのは自然なことなのかもしれませんが、いわゆる「歌モノ」バンドにとっては厳しい時代なのかなとも思います。
もちろん楽曲自体の良さは必須条件で、そこにプラスアルファが求められる時代。
BenthamもBRADIOもサイダーガールも、イベントでは入場規制を連発してきて着実にステップアップしてきたバンドなので、メジャーデビューが決まったのも遅いと感じてしまうぐらい。
グッバイフジヤマはちょっとタイプが違いますが、それでもオリジナリティーのあるパフォーマンスで魅了させてくれるバンドなので、確実に人気が上がっている様子を肌で感じることができていました。
そんな中で、アンテナは、純粋に楽曲の力のみで勝負するバンドだという印象があります。
アンテナのライブは、ステージから煽るようなこともなく、決まった振り付けみたいなものがあったりするわけでもなくて、正直なところ、いたってシンプル。
最近ではライブ映えするようなアップテンポの曲も増えてきましたが、やっぱり純粋に楽曲を聴かせるようなタイプのライブなんですよね。
本人たちもそういう意識で活動しているんじゃないかと思いますが。
でも、余計なことをしなくても楽曲が良ければ伝わる人には伝わるんですよね。
こういうタイプのバンドにもスポットライトが当たるようになるのは、とても嬉しいです。
かつて「大阪のスピッツ」と呼ばれていたバンドは残念ながら解散してしまいましたが、「仙台のスピッツ」には、メジャーシーンでもその楽曲を武器にしてさらに活躍していってほしいと願っています。



アンテナ「バースデー」
2015年5月6日リリース
アルバム「バースデー」収録曲

バースデー - アンテナ
バースデー - アンテナ
posted by なっくる at 00:15| Comment(0) | MUSIC LIFE | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月23日

tonetone「桃色」

上海には春と秋が無いらしいです。
夏は日本よりも思いっきり暑くなるし、冬は日本よりも寒い。
寒暖の差が日本よりも激しいんですね。
最近は、そんなことを早速感じる日々。
つい1か月前の赴任してきた当初はコートを着ていたのに、もうすっかりTシャツ1枚でいいような暑さです。
その中間のちょうどいい気候の春の日、秋の日は一瞬で過ぎ去ってしまいます。
「四季」ではなくて「二季」と言ったところでしょうか。
日本の春がちょっと恋しくなります。

そんな上海でも、春の空気を感じる瞬間が無いわけではありません。
日本ほどではないけれど、桜が植えられている公園もあったりして、桜の写真を撮っている人たちの姿を見て、日本と一緒だなとちょっとほっこりしました。
春の風景とともに流れてくる、ちょっと気怠くなるほどほんのり甘い春の空気。
ほんの一瞬だけ春を感じることができました。
そんな瞬間に頭の中で再生されたのがtonetoneの「桃色」。
最近聴いた曲の中で、この曲ほど春の空気を感じさせてくれた曲ってありません。
包み込まれるように甘くて、その中にも弾けるほどフレッシュな躍動感のある春の空気。
自分の中で持っていた春のイメージとこの曲が表現する春のイメージの周波数がピッタリ合致したような感じ。
四季の無い上海でも、この曲を再生すれば、桃のように甘い春の空気を感じることができます。



tonetone「桃色」
2017年3月11日リリース
ライブ会場限定シングル
http://tonetone.jpn.com/
posted by なっくる at 23:50| Comment(0) | MUSIC LIFE | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月09日

ゴールデンボンバー「#CDが売れないこんな世の中じゃ」

今日は、中国のCDショップ事情を。
上海には、日本人向けのCD・DVDショップがたくさんあります。
CDも売っていますが、店の商品の大部分を占めるのはDVD。
洋画の日本語吹き替え版DVDや邦画DVDが所狭しと並ぶ店内に入ると、ここは日本なのかと錯覚してしまいます。
特に、ドラマやバラエティー番組のDVDボックスの品ぞろえは圧巻。
「どっちの料理ショー」DVDボックスなどという、日本ではあまり見かけないようなレア盤も見かけたり。
しかも安いんです。
「それでも、生きてゆく」と「Nのために」と「きょうは会社休みます。」のDVDボックスを買っても合わせて80元(約1300円)。
新作が店に並ぶスピードも速くて、まだ発売されていないはずの「ラ・ラ・ランド」DVDと「カルテット」DVD BOXを合わせても63元(約1000円)でした。

当然のことながら、これ全部正規版ではありません。
見かけは一見立派なDVDボックスだったりしても、よく見ると印刷が雑だったり。
テレビドラマのDVDは、おそらく放送されたものをそのまま焼いただけなので、提供クレジットも入るし、特典映像なんて気の利いたものももちろん収録されていません。
そういう著作権完全無視のDVDが、あたかも正規版かのように平然と店に並べられているんですね。
アンダーグラウンドな香りを漂わせる路上販売の屋台もありますが、けっこうちゃんとしたショッピングモールのようなところにもそういうDVDショップがテナントで入っていることもあったりします。
店の雰囲気は、日本でいう所のツタヤとかタワレコみたいなもんです。
それでも、売っている物は海賊版なので、日本に持って帰ろうとするのがバレたら税関に止められますのでご注意を。
そういえば、昨日は、上海に渋谷タワレコがあるのを発見しました。
「渋谷タワレコ」という店名の違法DVDショップ。
もちろん、日本にある渋谷タワレコとは何の関係もありません。
店名までパクるのかという。

上海に来て、街を色々散策しましたが、CDやDVDを扱っている店は、たいていこういう海賊版ショップ。
というより、正規のCDやDVDを売っている店をまだ見つけていません。
おそらく、地元の人たちにとっては、海賊版DVDこそが正規のDVD。
そもそも著作権の概念なんて持ちあわせていないのかもしれません。
国民全体がそういう感じだとしたら、音楽業界や映画業界が成長しなくなってしまうのは明らか。
日本でも、CDが売れない音楽業界不況は違法ダウンロードが原因なんじゃないかなどという議論が盛んに行われていて、問題提起するアーティストも多いですが、中国に比べたらまだずっとマシなんじゃないか、と思えてしまいました。
「CDが売れない」どころか、そもそも「CDが売ってない」国なので。


ゴールデンボンバー「#CDが売れないこんな世の中じゃ」
2017年4月5日リリース
シングル

#CDが売れないこんな世の中じゃ - ゴールデンボンバー
#CDが売れないこんな世の中じゃ - ゴールデンボンバー
posted by なっくる at 23:59| Comment(0) | MUSIC LIFE | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする