2018年06月16日

never young beach ASIA TOUR 2018 in Shanghai

今日行ってきたのは、never young beachのアジアツアー上海編。
昨日の広州公演と合わせて2日間の中国ツアー。
ネバヤンにとって、中国でライブをするのは初めてのことだったようです。
会場は、おなじみのバンダイナムコ上海文化センターの未来劇場。
ネバヤンのライブを見るのは、個人的には2015年年末以来、かなり久々でした。

開演15分ほど前に到着。
チケットのナンバーが329だったので、最終的には500人ぐらい入っていたのでしょうか。
お客さんは、20代ぐらいの人たちが多かったです。
意外と男性のお客さんも多くて、男女比は半々ぐらいだったかも。

定刻を20分ほど過ぎて、メンバーがステージに登場。
ギター松島さんが療養中のため、残念ながら4人でのパフォーマンスとなりました。
「なんかさ」からライブスタート。
初めての土地でも、オーディエンスをしっかり踊らせてくれたネバヤンの音楽。
メロウな心地良いビートに、横揺れで楽しませてくれました。
バンド名通り南国風のサウンドは、この初夏の季節にピッタリ。
4曲連続で演奏した後、ここで本日初めてのMC。
安部さんが、メモを見ながら、中国語に挑戦。
簡単な挨拶と、次に演奏する「散歩日和に布団がぱたぱたと」の曲紹介でしたが、つっかえながら何度も言い直して、ようやくなんとか伝わった、という状況。
その直後に、どうやら今日来ているお客さんには日本語でもだいたい伝わるということが判明し、その後安部さんが中国語を使うことはありませんでした。
むしろ、ドラム鈴木さんが、今日は多くの人たちが来てくれて本当に嬉しい、という内容で話した中国語の方がだいぶ上手かったし、ちゃんと伝わっていました。
後半では、「どうでもいいけど」「あまり行かない喫茶店で」「SURELY」といった代表曲の連発に、会場もさらにヒートアップ。
そして、来年リリースするかもしれない?という新曲「春らんまん」もいち早く披露。
春のほんわかした温かい空気の中にも、どことなく別れの寂しさや不安感を漂わせたようなミディアムチューンでした。
「明るい未来」で本編終了。
最後のMCでは、初めてライブしに来た上海で、ここまで多くの人たちが優しく迎えてくれたということに感激しつつ、また必ず上海に来ます!と宣言してくれました。
全体で、アンコール含めて、約1時間のステージでした。
中国語のMCを用意していても上手く伝わらなくて結局日本語を使ってしまうというグダグダ感はやっぱりネバヤンらしかったし、その力の抜けた感じこそがネバヤンの音楽の真骨頂でもあると思います。
アンコールで最後に演奏された「お別れの歌」も別れの決意を歌った哀しい内容のはずなのに、南国風の心地良いサウンドで「陽気な歌」にしてしまっているのが、ネバヤンらしいところですね。

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2018年06月09日

OKOJO「サイチェン・マイフォーチュン」

ジャパニーズポップスの中で最も多く使われている中国語は、おそらく「ウォーアイニー」。中国語の「アイラブユー」ですね。Official髭男dismがドラマ主題歌としてリリースされたメジャーデビュー曲「ノーダウト」の中にも、「偽のウォーアイニー」という歌詞が登場します。他にも、サザンオールスターズ「BOHBO No.5」、「ウォーアイニーゆがんだスタンス」のSugar's Campaign「ネトカノ」、「夢の世界だけならば 容易く言える ウォーアイニー」のkoma'n「らくがきチェリー」、「ふたりにひとつのウォーアイニー」のSCANDAL「テイクミーアウト」などなど。そのまま「ウォーアイニー」というタイトルの曲も多くて、高橋瞳×BEAT CRUSADERSのコラボ曲が有名。他にも、ハウリングアンプリファーや密会と耳鳴りも歌っています。他にもたくさんありそうだし、忘れている曲も多い気がしますが、パッと探しただけでもこれだけ出てきます。

「ウォーアイニー」と同じくらいか次ぐらいに多そうなのは、「ニーハオ」。中国語と言えば「ニーハオ」を思い浮かべる人も多いと思います。関ジャニ∞「関風ファイティング」やアルカラ「炒飯MUSIC」、PAN「ギョウザ食べチャイナ」など、中国をテーマにした楽曲の中では必ずと言っていいほど使われていますね。「トゥリマカシー シャオホア ニイハオ」の島谷ひとみ「パピヨン〜papillon〜」も有名。

あと意外に多いのは「イー アル サン スー(1 2 3 4)」のような数字。昨年上海にも来ていたみきとPの「いーあるふぁんくらぶ」の他、「イーアル FUNKY 烏龍茶」のSUPER BUTTER DOG「FUNKYウーロン茶」などなど。nicoten「1.2.3」にも「1.2.3」を中国語読みする歌詞がありますね。

「イー アル サン スー!」の掛け声で始まるのは、OKOJO「サイチェン・マイフォーチュン」。「四千年待ち焦がれた恋」という歌詞や、MVのムードなども含めて、中華風テイストがたっぷりに詰まったナンバー。タイトルの「サイチェン」って何かなと思ったら、「再見」、つまり中国語の「さようなら」だったんですね。「再見」の正しい発音はどちらかと言うと「ザイジエン」で、「サイチェン」だとかなり日本人的な感覚の読み方。そういった部分も含めて、日本人が考える中国のイメージをたくさん詰め込んだような、そんな印象の楽曲です。

夏がもうすぐ終わるから 風鈴も片付けてしまおうか
蚊取り線香の煙の匂いが好きと言っていたよな
君といた日々が消えてく 入道雲とともに去っていく
飽きが来たならそう言えよ 好きとは簡単にほざくくせに


中華風テイストにまみれた中でも、歌い出し部分は、「風鈴」や「蚊取り線香」「入道雲」といったワードもセンチメンタルなメロディラインも非常に日本的。「夏がもうすぐ終わるから」に対して「飽きが来たなら(秋が来たなら)」という、掛詞的な感性の詞も、日本人の心に響きます。日本と中国が合わさった「和中折衷」のような、言ってみれば、つまり「日本人好みの味付けの中華料理、みたいな歌」ということです。




この「サイチェン・マイフォーチュン」を歌っているOKOJOは、大阪を中心に活動する、男性3人組バンド。元さしすせそズのまつしたさんを中心に今年結成されたばかりのバンドです。さしすせそズ時代もそうでしたが、まつしたさんと言えば、何も着飾らないポップソングを作り上げるセンスが秀逸なアーティストだなと思います。小難しいことはせずに、オーソドックスだからこそ、誰もが楽しく一緒に歌いたくなるような「歌」。あくまで一般人の目線でありつつ、時々コミカルで着眼点が非常にユニーク。そういう楽曲を作ることができるという意味で、さしすせそズは唯一無二な存在のバンドだったので解散が残念でした。ですが、まつしたさんが、また新たなバンドでも、変わらない感性で新しい楽曲を聴かせてくれることがとても嬉しいです。

で、そんな話は「この際横に置いといて」(と歌っているまつした君の仕草が非常に可愛くて萌えるのでご確認を。MV02:02あたり。)、何と言ってもこの曲が素晴らしいのは、次の2行の歌詞なのです。

呼び止めなかったのは どちらのせいでもなくて
踏み切りが閉まったから そんなのわかるでしょ?


2人が別れるきっかけになったのは、何か決定的に大きな出来事があったわけではない。最終的なきっかけとなったのは「踏み切りが閉まった」という本当に小さな出来事でありながらも、実はそれまでに、2人の心が離れていくような些細な出来事の積み重ねが日常の中で起こっていた。日常世界では、決してドラマや映画の世界のようなドラマチックな出来事ばかりが起こっているわけではない。そのあたりの描写がとてもリアルだなと思って、しかもそれを「踏み切りが閉まったから」と表現するセンスが素晴らしくて、すっかり心奪われてしまいました。あくまでも背伸びをしない日常生活の中での視点で、みんなが共感できるような楽曲を作ることができるこのOKOJOというバンド、これからも注目していきたいと思います。



OKOJO「サイチェン・マイフォーチュン」
ライブ会場・通販限定リリース「DEMO 2」収録曲
https://okojomerch.thebase.in/
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2018年05月26日

キンモクセイ「二人のアカボシ」

上海で生活していて常々感じるのは、交通費の安さ!地下鉄もバスもタクシーも、日本よりずっと安い!バスなんて、2元(約34円)で乗れてしまってとても便利。中でも魅力的なのは、タクシーの安さ。初乗りが250円ぐらい、30分乗っても1000円でお釣りがくるぐらいの感覚です。地下鉄やバスが走っている区間でも、ちょっとした距離でも、財布と相談することなく気軽に乗れてしまいます。ただ、これだけ気軽に乗れてしまうので、どうしても、終電後や雨の日などは、タクシー争奪戦になることもしばしば。タクシーを呼ぶためのスマホアプリもあるのですが、電話で自分のいる場所を中国語で説明したりする必要が出てくるため、外国人にはちょっとハードル高くて私は使ったことありません。基本、タクシーの運転手には、英語も日本語も通じません。行き先を伝えたいときは、紙に書いたり、地図を見せたりすればOK。上海にはけっこう似た発音の地名が多かったりして、私は一度発音が悪くて全然違う所へ連れていかれてしまったことがあったので、発音に自信がなければ文字で見せた方がベターですね。最初は、客が日本人だとあからさまに嫌な態度をとられることがあるんじゃないか、とちょっとビクビクしていましたが、少なくとも上海ではそんなことほとんどありません。ただ、運転手の態度があまり良くなかったり、乗車拒否に合うことはよくあります。(これは別に客が日本人かどうかは関係ないと思いますが。)でも、私の経験上、空港の国際線ターミナルなど、外国人の多いところで待っているタクシーは、むしろ歓迎ムードで、言葉があまり通じなくてもとても親切に対応してくれる運転手さんに遭遇することが多いです。外国人がタクシーに乗る時に注意した方がいいのは、料金の支払い。メーターをごまかされるようなことはほとんどないと思いますが、お釣りには要注意。お釣りの金額が違っていたり、場合によっては偽札を渡されるケースもあるそうです。オススメなのは、現金を使わずに交通カードか電子マネーアプリを使用すること。上海にも日本のスイカやパスモみたいなカードがあって、これさえ買っとけば、地下鉄でもバスでもタクシーでも乗れてしまうので、とても便利です。

あと、上海でタクシーに乗っていると最初焦ってしまうのが、何の断りもなく高速道路に突入すること。高速道路料金が上乗せされるのでは?と思いきや、上海の街中を走る高速道路は、日本と違って基本無料なんですね。料金を気にすることなく、高速道路のドライブが気軽に楽しめてしまいます。タクシーに乗って、高速道路から上海の街を眺めるのは、けっこう楽しいものです。

あの高速道路の橋を 駆け抜けて君つれたまま
二人ここから 遠くへと逃げ去ってしまおうか


高速道路を走っているときに、真っ先に頭の中に流れてくる曲と言えば、やっぱりキンモクセイの「二人のアカボシ」。ネオンが輝く夜の都会の街並みを眺めながら、高速道路を駆け抜けていくイメージ。疾走感、というよりは、懐かしい場所に帰っていくような安心感。タイトルの「アカボシ」というフレーズもそうですが、歌詞の至る所から懐かしさが感じられて、特に「みだれ髪にしみるよう」とか「朝焼けの水蒸気が隣りの空を彩る」といった表現は文学的でさえあります。そして、何と言っても、この曲はメロディが良い!どこか懐かしく普遍的なメロディは、いつまでも聴き続けていたくなります。切なさを漂わせた歌詞とメロディラインは、まさにJ-POPの王道。「東京生まれJ-POP育ち」の私ですが(※ちなみに、悪そうな奴は大体他人)、生涯聴いてきた曲の中でマイベスト10には入るかもしれません。「高速道路」という近未来的な要素もありつつどこか昭和的なイメージも連想させてくれるフレーズが、どこか懐かしい歌詞とメロディに絶妙にマッチして、素晴らしいポップソングに仕上がっています。



キンモクセイは、私の大好きなバンドの一つですが、実は今まで生でライブを見たことがないんです。ですが、1回だけ、ボーカル伊藤俊吾さんがソロで出演しているライブを見に行ったことがあって、その時にこの「二人のアカボシ」を歌ってくれて感激しました。このライブ、実は対バンも豪華だったんです。サトミツ&ザ・トイレッツや山田稔明、コアラモード.なども出演していて、それぞれキンモクセイの他のメンバーがバックバンドで参加していたんですね。しかも、ラストに出演者全員のセッションがあって、そのとき演奏したのがキンモクセイの「さらば」。キンモクセイとしてのライブではありませんでしたが、こうやって全員ではなくてもメンバーが集まってパフォーマンスしてくれたのを見ることができて、本当に嬉しかったです。

このライブの様子、自分のブログの過去ログで振り返ろうと思ったら、下書きだけ書いてアップしてなかった模様。メモ程度しか残っていなかったのですが、セトリとかは残っていたので、せっかくなのでこっそりアップしてみました。2016年のライブレポ中心に、メモだけ書いてお蔵入りになっていた記事が実はけっこうあるので、それもこれから少しずつこっそりアップしていこうかなと思うので、気になる方は探してみてください。
伊藤俊吾(キンモクセイ)/サトミツ&ザ・トイレッツ/コアラモード./山田稔明(GOMES THE HITMAN)/まちだガールズクワイア 秋の夜長の音祭り

キンモクセイ「二人のアカボシ」
2002年1月9日リリース
シングル

二人のアカボシ - キンモクセイ
二人のアカボシ - キンモクセイ
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2018年05月14日

tohko「LOOPな気持ち」

毎日暮らしている中で、頭のスミでは、本当は変えなきゃいけないとわかっているものの、そのままにしてズルズルと過ごしてしまっていることってありますよね。家庭のことだったり、仕事のことだったり、自分のことだったり、対人関係のことだったり。現状に慣れてしまうと、少しでもそれを変えるのが面倒になってしまいがち。科学的なイメージで例えると、現状でもエネルギー的に安定しているけれど、本当はその先にもっと安定している地点があって、でもそこに行くにはいくらかの活性化エネルギーが必要で、そのエネルギーを絞り出すのがちょっと大変、みたいな感じ。結局、いつの間にか作り上げられてしまった現状の習慣やルールに囚われることになってしまって、その結果としてそこから抜け出せないことが苦しくなってしまうんですよね。

先日読んだ、木皿泉「昨日のカレー、明日のパン」は、そんな何気なく繰り返している日々の暮らしからちょっと抜け出すためのささやかなヒントを示してくれているような気がします。あらすじとしては、25歳の若さで夫を亡くしたテツコと、夫が亡くなってからも7年間も同居を続ける義父(夫の父親)との、ちょっと変わった家族を中心に繰り広げられるストーリー。亡くなった夫の存在に囚われ続けて、新しい恋人ができてもなかなか結婚に踏み切ることができず、相変わらず義父との生活を続けるテツコ。でも、そんなテツコが、周囲の人物と関わる中で、徐々に夫の死を受け入れていき、今までの生活から少しずつ抜け出すことができるようになります。この作品では、テツコ以外の周囲の登場人物たちも、気付かないうちにいつもの日常に囚われてしまっていることに苦しみながらも、ささやかなきっかけでそこから少しずつ抜け出すことができるようになった様子が描かれています。

昨夜のカレー、明日のパン (河出文庫)
昨夜のカレー、明日のパン (河出文庫)

平凡なライフスタイル とても平凡な家庭と
歌いほうだいのボックスで 今日もこの前と
同じ曲うたって どうしてつまらない?
環状線 のりかえて
景色変えたい ループしたくない!!


小室哲哉が作詞を手掛けた「LOOPな気持ち」の中でも、登場人物の女の子が、いつもの日常から抜け出そうともがいている様子が描かれています。「嫌われず誰からもいい子だって言われて」いる自分や、「犬を散歩につれていって明るくふるまう」自分。人の視線を意識したりするうちにいつの間にかに「自分はこうあるべきだ」と出来上がってしまった「自分」像。そんな「自分」像から抜け出したくても、意識しないといつもグルグルとループしているような日常から抜け出すことは難しいところ。でも、そんな「環状線」の毎日からちょっと「のりかえて」みれば、少し違う景色が見えてくるはず。今までの毎日から抜け出す方向へと、気分を少し明るくしてくれるような展開に希望を感じさせてくれる楽曲です。



tohko「LOOPな気持ち」
1998年4月17日リリース
シングル

Loopな気持ち - tohko
Loopな気持ち - tohko
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2018年05月06日

あいみょん「満月の夜なら」/サンタラ「バニラ」

上海では、少し前までコートを着ていたような気がするのに、4月後半からはもうすっかり夏のような気候になってきました。アイスクリームがおいしい季節になりましたね。中国でもコンビニやスーパーで手軽にアイスを買うことはできるのですが、中国のアイスは正直どれもあんまり美味しくないです。何というか、甘味料や香料がキツかったりして、味が雑な感じ。アイスの繊細な味わいは、やっぱり日本ならではのものなんだなと、改めて感じてしまいます。ハーゲンダッツとか日本から輸入しているアイスとかも買えることは買えるのですが、どれも高い!日本で100円ぐらいで売っているアイスが、上海では20元近く(300円ぐらい)で売っている感覚です。ジャイアントコーンとかチョコモナカジャンボとかは日本で手軽に買えるアイスの定番ですが、上海では今まで見かけたことがありません。今まで日本でいろんなアイスを食べてきましたが、何だかんだ言って、ジャイアントコーンとかチョコモナカジャンボは最強だと思います。味やボリュームはもちろんのこと、あのコーンやモナカやチョコのパリパリ感が素晴らしい!あそこまでクオリティの高いアイスを、どこでも手軽に、そして100円前後という非常にお手ごろな値段で買えることの喜びを、日本に住んでいる皆さんはもっとよく味わったほうがいいと思います。

江崎グリコ ジャイアントコーン 140ml×20箱 【冷凍】(1ケース)
江崎グリコ ジャイアントコーン 140ml×20箱 【冷凍】(1ケース)

森永製菓 チョコモナカジャンボ 150ml×20個
森永製菓 チョコモナカジャンボ 150ml×20個

さて、アイスと言えば、歌詞中に「アイスクリーム」が効果的に登場する歌として最近話題になっているのが、あいみょんの「満月の夜なら」。歌い出しから、比喩表現として「アイスクリーム」というフレーズが登場します。

君のアイスクリームが溶けた
口の中でほんのりほどけた
甘い 甘い 甘い ぬるくなったバニラ


口の中で甘く溶けていく、「君」のバニラアイスクリーム。性的とも受け取れる、とても官能的な表現にドキドキさせられます。歌詞中には登場しないのですが、タイトルの「満月の夜」というフレーズからも、女性の身体の神秘性のようなイメージを連想させます。全体的に、表現方法に奥ゆかしさが感じられて、文学的。聴いていると、生々しさというよりはカラッとした印象を受けるのは、あいみょんの絶妙なソングライティングセンスだと思います。



あいみょん「満月の夜なら」
2018年4月25日リリース
シングル

【早期購入特典あり】満月の夜なら(オリジナル クリアファイル付き) - あいみょん
【早期購入特典あり】満月の夜なら(オリジナル クリアファイル付き) - あいみょん

バニラアイスを官能的な暗喩として表現した曲と言えば、サンタラの「バニラ」もそうなんじゃないかと個人的には考えています。「バニラ」は、サンタラが2004年にリリースしたメジャーデビュー曲。当時、NHK-FMのラジオ番組で、「『バニラ』とはどういう意味ですか?」と聞かれて、「ちょっとここでは言えないです」と答えたようなやり取りがあったように記憶しています。解釈は人それぞれあると思いますが、私としてはこれもやっぱり官能的な表現ではないかと思っています。

crushed moon on the dish
銀のナイフがヒヤリ 私の火照る唇を撫でて
crushed moon on the dish
こんな不甲斐ない私に期待しないで
ためらいがちに口に含んだ苦く光るバニラ


この曲では、「銀のナイフ」が「私の火照る唇を撫で」た後、「バニラ」を「ためらいがちに口に含ん」でいます。間接的な表現として、こういうフレーズをセレクトしてきたセンスが素晴らしいなと思います。歌詞中に「moon」とあるように、月が登場してくるのもあいみょんと同様。もしかして、あいみょんは、この曲をベースに歌詞を書いたんじゃないかと思ってしまうぐらい世界観が似ていますね。曲としては、ブルースやフォークのテイストが入った洋楽的なドライなサウンドが印象的。そこに日本人的な、文学的な表現の歌詞が絶妙にマッチしています。



サンタラ「バニラ」
2004年1月15日リリース
シングル

バニラ           (CCCD) - サンタラ
バニラ (CCCD) - サンタラ
posted by なっくる at 20:04| Comment(2) | MUSIC LIFE | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする